【感想】映画「ゆるキャン△」TVシリーズとは違う仕事寄り日常系アニメ映画
映画『ゆるキャン△』を見てきたのでレビュー。どんなアニメ映画なのか?いいところ、悪いところを紹介していきたいと思います。なお、原作は読んでおらず、アニメから入った人のレビューです。忙しい人はまとめだけ見てね。若干ネタバレ含みます。
評価
★★★★☆4/5
映画『ゆるキャン△』について
どんなアニメ映画?
これは、少し先の冬からはじまる物語。
志摩リンは故郷の山梨を離れ、名古屋のちいさな出版社に就職し、一人暮らしをしていた。
とある週末、ツーリングの計画を立てていたところに、高校時代の友人・大垣千明から唐突にメッセージが届く。
「今、名古屋にいるんだが」山梨の観光推進機構に勤める千明は、数年前に閉鎖された施設の再開発計画を担当していた。
「こんなに広い敷地なら、キャンプ場にでもすればいいじゃん」
そんなリンの何気ない一言から、動き出す千明。東京のアウトドア店で働く各務原なでしこ、
地元・山梨の小学校教師となった犬山あおい、
横浜のトリミングサロンで働く斉藤恵那。
かつてのキャンプ仲間が集まり、キャンプ場開発計画が始動する。キャンプでつながった五人が、今だからできることに挑む、
アウトドア系ガールズストーリーの幕が上がる。
基本情報
タイトル:ゆるキャン△
ジャンル:日常系(仕事)
製作:C-Station
上映期間:2022年7月1日~
上映時間:120分
公式サイト:映画『ゆるキャン△』公式サイト
上映劇場一覧はこちらから。
映画の前提となるTVアニメシリーズは記事執筆当時Amazon Prime Videoで全話見られました。
感想
お仕事系に進化した日常アニメ映画
ジャンルは日常系、お仕事系。キャンプ好きな高校生だった5人が社会人になり、ふとしたきっかけからキャンプ場を作るアニメ映画。社会人がキャンプ場を作るというテーマなので仕事色の強い作品になっています。TVアニメシリーズの約10年後の話。
TVアニメシリーズを見ていないと理解できないネタがあるので注意。(※とある感想サイトになぜ松ぼっくりがしゃべるのかわからないと書いてあって悲しくなった…)
社会人であることを強調した作品
TVアニメシリーズではキャンプを楽しむだけだった5人それぞれが大人になり、時間の制約が増える中、大人だからこそできる自分の楽しいを人に伝える話。映画で焦点が当てられているしまりんは久々に会った友人に刺激を受け、仕事のスタイルが変わっていきます。
高校生と大人の違いを明確に描いており、TVアニメシリーズとは一風違う仕事物の面白さがありました。ただ、人によっては休日に仕事のことを思い出して辛くなるかも…
物語自体も原作には無いオリジナルエピソード(映画パンフレットより)ですが、起承転結構成で単体としての完成度は高く、一応映画のみでも十分楽しめます。ただ、何回も言いますが、TVアニメシリーズを見てから本作品を見たほうが10倍面白い。犬子の辛い顔、力の抜けた「嘘やでー」はTVアニメを見ないとその深刻さがわからない。
こだわりを感じる音
非常にこだわりを感じる環境音やBGMもこの作品の特徴。キャンプ場の砂を踏みしめる音、吹いているのかよくわからないぐらいの「ゴォー」という風の音などキャンプ場の雰囲気が音で明確に伝わってきます。映画パンフレットでもこれらの環境音は新規収録していると音響監督の高寺さんは仰っており、そのこだわりが抜群に反映されている印象を受けました。
また、120分とアニメ映画としては長い作品ながら飽きることなく見られたのはストーリー構成だけでなく、様々な種類のBGMを使っていることがポイント。吹奏楽を主体にした様々な曲は冷静な音の弦楽器が少ないことで学生時代の元気さ、好きなことへの活力を表しているようなイメージを感じました。また、映画パンフレットでは120分の内、70分近い音楽を書いたと音楽の立山さんは仰っており、被りない多くの曲が映画を盛り上げています。
聞きたいことが書いてあるパンフレット
今までも何回か引用させてもらいましたが、映画パンフレットの出来が非常に良い!パンフレットにしては1,200円と高めだが、各声優さん一人一人に加え、原作者、監督、脚本、音響監督、音楽、OP・EDアーティストと様々な人へのインタビューが掲載されています。特に音響監督、音楽の方のインタビューはこだわりを感じた内容そのままが書かれていて面白い。キャンプ飯レシピなんかも嬉しい。ついでにカップヌードル(カレー)。通常版の48ページでこんなに面白いなら豪華版の128ページはどんな内容なのか気になってしょうがない。制作者の話が聞きたいと思ったら今回のパンフレットを買えば間違いありません。
まとめ