ぷりんのゲーム日誌

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【感想】PC版「月姫」TYPE-MOON同人時代の名作ノベルゲーム

月姫

 PCゲームの月姫を買って、全ルートプレイしたのでレビュー。どんなゲームなのか?いいところ、悪いところを紹介していきたいと思います。ちなみに私がプレイしたのは月箱の月姫です。忙しい人はまとめだけ見てね。

※2021年9月 月姫リメイク版について追記

評価

★★★★★5/5
 TYPE-MOONファンならばやるべき作品。独特の世界観と伏線回収のとりこになる。

 

PCゲーム版『月姫』について

あらすじ

幼い頃の事故の後遺症から、モノの壊れやすい線―――「死の線」を見る能力を持った主人公、遠野志貴

事故から八年の間預けられていた親類の家を離れ、志貴は実家へと戻る事となる。そこで彼を待っていたのは、すでに他人のような妹と二人の使用人だった。古びた洋館での慣れない暮らしに戸惑いながら、志貴と少女達の新しい生活が始まる。

時を同じくして多発する猟奇殺人事件。その被害者は一様に全身の血液を抜かれていた。ある出来事がきっかけとなり、志貴は「吸血鬼」達の壮絶な戦いに巻き込まれていく事となる―――

純白の吸血鬼は微笑む。
「私を殺した責任、とってもらうからね」

公式サイトより

 

基本情報

タイトル:月姫
ジャンル:ノベルゲーム(伝奇、恋愛)
価格:¥50,000ヤフオク!での「月箱」の落札価格)(発売当時は¥2,500)
開発:TYPE-MOON
発売日:2000年12月
対象年齢:18歳以上
対応機種:PC(CD-ROM)
全ルートクリアまでの所要時間:ゆっくり読んで40~50時間(1ルート8~10時間)
公式サイト:「月姫」(PC版)

 

プレイした感想

月姫」とはTYPE-MOON同人時代のノベルゲーム

 Fate/stay night」や「空の境界」で有名なTYPE-MOONが同人時代に手掛けた初作品。20年前の同人ソフトなので現在、PC版の中古品がプレミア価格で取引されています。
2008年にリメイク版製作が発表されましたが、2020年現在でもまだ発売されてません…(下部追記事項アリ)もしもPC版月姫を購入したいという方がいれば、「月姫」「月姫PLUS+DISC」「歌月十夜」の三本が入った月箱の購入をお勧めします。

【2021年9月追記】

2021年8月にリメイク版である「月姫 -A piece of blue glass moon-」が発売されました!リメイク版はPlayStation 4, Nintendo Switchで遊べます。

PC版とリメイク版は以下の3点で大きく異なります。

  • 遊べるルート数
  • 1ルートのボリューム
  • 根幹部分以外のストーリー

遊べるルート数はPC:5→リメイク:2に減った一方、1ルートのボリュームが増えました。また、リメイクに伴い話の根幹は変わらないものの、登場人物やストーリーの流れが大きく変わっておりリメイク版とPC版は全くの別物と言ってよさそうです。個人的にはリメイク版にはない翡翠ルートが一番面白かったので、興味のある方はぜひPC版もやっていただきたい!

月姫の残りのルートもリメイクする予定はあるそうですが、今から取り掛かるそうなのでまだまだ時間はかかりそうです。PC版は高くて手が出ない…という方はのんびり待ちましょう。

「月姫 -A piece of blue glass moon-」解禁映像

 

 よくわからないのにいきなりプレイするのはな…という方はまずマンガから入ってはどうでしょうか?全10巻で分かりやすくまとまってると思います。マンガでは表ルートのみ触れられているので、裏ルートも知りたい方はゲームの方も買うと良いのでは?

 

独特の世界観

 物語としては「死の線」が見える主人公の遠野志貴がヒロインとともに吸血鬼と戦ったり戦わなかったりする話。詳しい内容は上のあらすじを見てください。このゲームの特徴は各ルートで分かるヒロインと主人公の目的や過去。物語を進めるにつれてここの発言はこうだったからなのか!となります。そのため、ネタバレは厳禁です。プレイ予定の方は十分注意してください。この記事でもストーリーについてふわっとしか触れられませんがご了承ください。

 ジャンルは伝奇、恋愛。吸血鬼、死の線といった独特の世界観があるので入り込むのには少し時間がかかります。一度でもTYPE-MOON作品に触っている方ならすぐには入れると思います。あと、がっつり恋愛します。ただ、ラブラブというよりもはかない雰囲気の恋愛です。PC版は18禁だから18歳未満は買っちゃだめだぞ!

 

20年前のゲームだけどプレイ可能

 20年前のゲームだけどちゃんとプレイできます。プレイのネックになるのは動作環境がwindows9x/Meであることです。ただ、exeファイルをwindows98/Meの互換設定にすればWindows10でも動きました。プレイ画面はすごく小さかったけど。文章がプレイ画面全体に表示されるシステムだったので読みにくいということはありませんでした。

 

 

各ルートのヒロイン紹介

 月姫には5人のヒロインがいて最初の二日間の選択次第でルートが分かれます。ルート分岐は明らかに分かる選択肢ではないものの、難しいものはヒントをくれるのでそんなに苦労しません。

推奨順はアルクェイド→シエル→秋葉→翡翠琥珀です。また、シエルルートまでの2ルートが表ルート、秋葉ルート以降の3ルートは裏ルートと呼ばれ、表では吸血鬼、裏では遠野家について明らかになっていきます。

アルクェイド・ブリュンスタッド

月姫のヒロイン アルクェイド

「なんの意味もないけど、それはきっと、きっとすごく楽しいよ―――」


 純白の吸血鬼かつ正ヒロインであるアルクェイドのルートです。なぜ、アルクェイドはいつも明るいのか…その理由を知ると涙が止まりません。このルートでは吸血鬼とアルクェイドの過去について分かります。

 

シエル

月姫のヒロイン シエル

「わたしが遠野くんを置いて帰るわけがないじゃないですか」


 カレー大好き、メガネをかけたシエル先輩のルートです。主人公と同じ学校に通う一年先輩のシエルには秘密があって…5ルートの中で一番ヒロインと恋愛してます。ただ、その分つらい選択も…このルートではラスボスとシエルの過去について分かります。

 

遠野秋葉

月姫のヒロイン 遠野秋葉

「兄さんとの思い出があるから、私はまだ遠野秋葉のままでいられるんです」


 ツンデレ妹の遠野秋葉ルートです。なぜ、秋葉は勘当した志貴を実家に呼び戻したのか。やはり、妹との恋愛は許されないのか唯一グッドエンドがありません。このルートでは遠野家について分かります。

 

翡翠

月姫のヒロイン 翡翠

 

「今だけはわたしの言うことを聞いてください・・・・・・!」

 

 無口なお手伝いさん翡翠ルートです。志貴は勘当される前にとある少女から白いリボンをもらい、返す約束をしており...このルートでは翡翠琥珀二人の過去について分かります。一番衝撃が走ったルートでした。このルートをやらなければ月姫じゃない。

 

琥珀

月姫のヒロイン 琥珀

「ほら。志貴さんだって、それを考えなかったわけではないんですよね?」


 いつも明るいお手伝いさん琥珀ルートです。主人公が秋葉、翡翠ルートで分かる事実に早々に気付いた上でどう行動するのか必見です。そして、ここまでの5ルートで主人公の遠野志貴がどういった人なのか分かります。

 

UIについて

 大分前の同人ゲームなのでオート機能、音量調節がないのは仕方なしですね。あと、fateではあったバッドエンドリストや各エンディングのリプレイも無くて残念…リメイク時には追加してほしいですね。

ただ、スキップ機能だけはすごく充実してます。どのぐらいかというと選択肢さえ覚えれば3分でエンディングにつく早さ。一枚絵の回収は楽そうですね。

 

他作品との関連

 月姫の設定はfateシリーズや空の境界で出てくる設定にも関連があり、他作品をやってるとニヤニヤできます。例えば、魔法使いの一人である蒼崎青子が出てきたり、直死の魔眼の設定がランサーのゲイ・ボルグに似てたり、教会と協会の話が出てきたり、両儀の話が出てきたり。TYPE-MOONの世界観について深く知りたい方にオススメしたい。

 

まとめ

 さすが奈須きのこというような世界観と伏線。各ルートともにまとまった文章なので読みやすく、独特の世界観に抵抗がなければオススメしたいプレミア価格なのがネックだが、TYPE-MOONファンにはぜひプレイしてほしい作品。


サクッとできるアドベンチャー系のアプリゲームもどうでしょう?


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