ぷりんのゲーム日誌

PCゲームやアニメについて適当に語る予定

【感想】映画「ゆるキャン△」TVシリーズとは違う仕事寄り日常系アニメ映画

映画『ゆるキャン△』のロゴ

 映画『ゆるキャン△』を見てきたのでレビュー。どんなアニメ映画なのか?いいところ、悪いところを紹介していきたいと思います。なお、原作は読んでおらず、アニメから入った人のレビューです。忙しい人はまとめだけ見てね。若干ネタバレ含みます。

映画『ゆるキャン△』本予告

評価

★★★★☆4/5

 キャンプ場を5人が作る仕事寄りの日常系アニメ映画。TVシリーズに引き続きこだわりを感じる作風ながら、それとは一味違う物語で楽しませてくれた作品。
 

映画『ゆるキャン△』について

どんなアニメ映画?

これは、少し先の冬からはじまる物語。

志摩リンは故郷の山梨を離れ、名古屋のちいさな出版社に就職し、一人暮らしをしていた。
とある週末、ツーリングの計画を立てていたところに、高校時代の友人・大垣千明から唐突にメッセージが届く。
「今、名古屋にいるんだが」

山梨の観光推進機構に勤める千明は、数年前に閉鎖された施設の再開発計画を担当していた。

「こんなに広い敷地なら、キャンプ場にでもすればいいじゃん」
そんなリンの何気ない一言から、動き出す千明。

東京のアウトドア店で働く各務原なでしこ、
地元・山梨の小学校教師となった犬山あおい、
横浜のトリミングサロンで働く斉藤恵那。
かつてのキャンプ仲間が集まり、キャンプ場開発計画が始動する。

キャンプでつながった五人が、今だからできることに挑む、
アウトドア系ガールズストーリーの幕が上がる。

 

基本情報

タイトル:ゆるキャン△
ジャンル:日常系(仕事)
製作:C-Station
上映期間:2022年7月1日~
上映時間:120分
公式サイト:映画『ゆるキャン△』公式サイト

上映劇場一覧はこちらから。

映画の前提となるTVアニメシリーズは記事執筆当時Amazon Prime Videoで全話見られました。

 

感想

お仕事系に進化した日常アニメ映画

 ジャンルは日常系、お仕事系。キャンプ好きな高校生だった5人が社会人になり、ふとしたきっかけからキャンプ場を作るアニメ映画。社会人がキャンプ場を作るというテーマなので仕事色の強い作品になっています。TVアニメシリーズの約10年後の話。

 TVアニメシリーズを見ていないと理解できないネタがあるので注意。(※とある感想サイトになぜ松ぼっくりがしゃべるのかわからないと書いてあって悲しくなった…)

映画『ゆるキャン△』の野外サークルの5人

社会人になっても変わらないノリの5人

 

社会人であることを強調した作品

 TVアニメシリーズではキャンプを楽しむだけだった5人それぞれが大人になり、時間の制約が増える中、大人だからこそできる自分の楽しいを人に伝える話。映画で焦点が当てられているしまりんは久々に会った友人に刺激を受け、仕事のスタイルが変わっていきます。

 高校生と大人の違いを明確に描いており、TVアニメシリーズとは一風違う仕事物の面白さがありました。ただ、人によっては休日に仕事のことを思い出して辛くなるかも…

 物語自体も原作には無いオリジナルエピソード(映画パンフレットより)ですが、起承転結構成で単体としての完成度は高く、一応映画のみでも十分楽しめます。ただ、何回も言いますが、TVアニメシリーズを見てから本作品を見たほうが10倍面白い。犬子の辛い顔、力の抜けた「嘘やでー」はTVアニメを見ないとその深刻さがわからない。

映画『ゆるキャン△』でしまりんがホワイトボードで説明するシーン

地域再開発としてするキャンプ場作り

 

 

こだわりを感じる音

 非常にこだわりを感じる環境音やBGMもこの作品の特徴。キャンプ場の砂を踏みしめる音、吹いているのかよくわからないぐらいの「ゴォー」という風の音などキャンプ場の雰囲気が音で明確に伝わってきます。映画パンフレットでもこれらの環境音は新規収録していると音響監督の高寺さんは仰っており、そのこだわりが抜群に反映されている印象を受けました。

 また、120分とアニメ映画としては長い作品ながら飽きることなく見られたのはストーリー構成だけでなく、様々な種類のBGMを使っていることがポイント。吹奏楽を主体にした様々な曲は冷静な音の弦楽器が少ないことで学生時代の元気さ、好きなことへの活力を表しているようなイメージを感じました。また、映画パンフレットでは120分の内、70分近い音楽を書いたと音楽の立山さんは仰っており、被りない多くの曲が映画を盛り上げています。

映画『ゆるキャン△』のキャンプ場予定地

映画館ではこの雰囲気が耳からも感じられる

 

聞きたいことが書いてあるパンフレット

 今までも何回か引用させてもらいましたが、映画パンフレットの出来が非常に良い!パンフレットにしては1,200円と高めだが、各声優さん一人一人に加え、原作者、監督、脚本、音響監督、音楽、OP・EDアーティストと様々な人へのインタビューが掲載されています。特に音響監督、音楽の方のインタビューはこだわりを感じた内容そのままが書かれていて面白い。キャンプ飯レシピなんかも嬉しい。ついでにカップヌードル(カレー)。通常版の48ページでこんなに面白いなら豪華版の128ページはどんな内容なのか気になってしょうがない。制作者の話が聞きたいと思ったら今回のパンフレットを買えば間違いありません。

 

まとめ

 TVシリーズでは高校生だった5人が社会人になり、ふとしたきっかけからキャンプ場を作る話。TVシリーズとは違い社会人であることを強調した仕事もの寄りの日常系に進化しており、新鮮な面白さ。TVアニメシリーズでも見られたこだわりは健在で特に音周りがGOOD!少し話は重いが、TVアニメの『ゆるキャン△』が面白いと思ったらぜひ見てほしい作品。
 
ゆるキャン△』のアニメ制作会社はC-Stationですが、皆さんはアニメ制作会社を意識して見ていますか?気になる方はこちらの記事もどうぞ!

 

映画『ゆるキャン△』の富士山のシーン

キャンプ行きたいなあ…
 
著作権表記
 本記事の画像はすべて映画『ゆるキャン△』本予告より引用したものです。©あfろ芳文社/野外活動委員会

おすすめ順にアニメ制作会社紹介(※個人の感想です)

おすすめのアニメ制作会社のアイキャッチ画像

 

今回は私の思うアニメ制作会社17社の印象とざっくりした評価をまとめましたおすすめ順に並べているので上からご覧ください。見た本数が少ない制作会社は除いていますので、有名な制作会社がないこともあります。

結論から言うとufotable京都アニメーションA-1 Picturesの作品を見ておけばとりあえず外れません。アニメ好きならシャフトもおすすめ。

各制作会社のおすすめアニメにPrime Videoのアフィリエイトリンクを貼っているので、もしよかったらそこから見ていってください。

制作会社で見るアニメ(おすすめ順)

★→数あるアニメ制作会社の中でも突出していたり、特徴のある会社

ufotable
TVアニメ「Fate/stay night [Unlimited Blade Works] 」PV第3弾

背景作画ならアニメ業界最高の精密さ。また、3D技術もずば抜けている。
バトル物を最近は多く描いており、戦闘描写もスピード感がありかっこいい。

PV解説:Fate/stay night UBWのPV。1:21の背景画の密度に注目。

○代表作:TVアニメ「Fate/stay night [Unlimited Blade Works]」鬼滅の刃
☆おすすめ:とりあえず何でもいいから見てその背景技術に震えろ。

京都アニメーション
アニメ『ヴァイオレット・エヴァーガーデン』PV第4弾

非常に丁寧な絵柄、色使いが特徴の制作会社。時には涼宮ハルヒの憂鬱エンドレスエイトなど遊び心のこもった演出も。日常系や恋愛ものを得意とする。

PV解説:ヴァイオレット・エヴァーガーデンのPV。0:27の光の当たり方の表現、1:30の悲しげながらもカラフルな背景、各キャラクターの綺麗な瞳の色に注目。

○代表作:涼宮ハルヒシリーズ、氷菓
☆おすすめ:「日常」。京アニが描いたシュールなギャグアニメ。

A-1 Pictures
アニメ「僕だけがいない街」第2弾PV

シナリオ構成が上手く、テンポ感が乱れない。なおかつ絵がきれい。安心して見られる制作会社。迷ったらA-1 Picturesのアニメを見ておけば外れない。

PV解説:僕だけがいない街のPV。後半盛り上がって、色んな思いと共に時が巻き戻る演出に注目。この演出を入れるためにPV本編には文字が一切入っていない。

○代表作:ソードアートオンラインかぐや様は告らせたい
☆おすすめ:「僕だけがいない街」。アニメとしての完成度が高い作品。過去見てきたアニメの中でNo.1アニメだと思う。

★ シャフト
漫画『化物語』シャフト制作特別PV

シャフトのアニメは独特の間、演出があり、違和感を感じるアニメだなあと思ったらシャフトということが多々ある。他の制作会社では見られない演出はアニメ好きなら一度見ておくべき。余談だが公式サイトがシンプルでおしゃれ。

PV解説:漫画版化物語のPV。突然出てくる明朝体の文字、静けさとうるささの緩急、ステレオを活かした音の演出。何もかもが特徴的。他の作品はここまでではないものの、間の使い方が上手い作品が多い。

○代表作:物語シリーズ魔法少女まどか☆マギカ
☆おすすめ:「物語シリーズ」。背景、演出、色使いどれも独特な作品。他の作品でも何となくわかる不思議。

◎→とりあえず大きく外れることはなさそうなアニメ会社

WIT STUDIO
TVアニメ「進撃の巨人」PV

とにかく絵がうまい会社。作品によって絵柄を自在に使い分け、ストーリーの雰囲気をよくしている。ただ、スト―リー構成の上手さは作品によってまちまち。ストーリー構成が噛み合うととんでもないシナジーで名作が生まれる。

PV解説:進撃の巨人1期のPV。0:57-1:04の主人公に追従した臨場感あるカメラワークは圧巻。※このPVが作られたのは2012年!気合の入り方が違う。

○代表作:進撃の巨人(獣の巨人戦まで、マーレ以降はMAPPA)、SPYxFAMILY(共同制作)
☆おすすめ:「進撃の巨人」の戦闘シーン。9年前の作品なのに今の作品並みにぐりぐり動く。

◎ C-Station
TVアニメ「ゆるキャン△」予告編第二弾映像

作品数は少ないが、ゆるキャン△スタミュなどのヒット作を抱える会社。唯一見ているゆるキャン△から受ける印象は「センスがいい」。作画もうまいがそれを活かしたOP, EDに魅力を感じる。これからもこの会社の作品は見ていきたい。

PV解説:ゆるキャン△のPV。雰囲気を伝えることに全振りした良いPV。OPといいPVといい、雰囲気づくりが上手い。

○代表作:ゆるキャン△スタミュ
☆おすすめ:「ゆるキャン△」。特に1期の文字の存在感が消えたOPはこの会社ならでは。

キネマシトラス
TVアニメ「メイドインアビス」PV第2弾

比較的新しい制作会社だが、演出が上手い引き込むようなストーリー構成もGOOD。今後も注目したい会社。

PV解説:メイドインアビスのPV。0:23-0:26、街と穴の壁面で拡大の速度が違い、吸い込まれるような演出。1:24のリコの眼鏡に文字が写り込むなど原作の絵柄を再現しつつも細かいところでリアルさを出している。

○代表作:メイドインアビス、少女☆レヴュースタァライト
☆おすすめ:「ばらかもん」。田舎の島の訛り、実際の書道家に依頼した書などこだわりを感じる作品。

マッドハウス
TVアニメ『ワンパンマン』PV第3弾

幅広いジャンルのアニメを描く会社。バトルも日常も恋愛も描ける万能選手。そのくせバトルシーンが上手い。安心して見られるシナリオと絵。

PV解説:ONE PUNCH MAN1期のPV。最初30秒のスピード感のあるバトルシーンがgood。

○代表作:ONE PUNCH MAN(1期、2期はJ.C.STAFF)、HUNTERxHUNTER(2011年)
☆おすすめ:「HUNTER×HUNTER」。原作シナリオが面白いのはもちろん、それをテンポ感のいいアニメに落とし込んでいるのが魅力。

東映アニメーション
アニメ「ドラゴンクエスト ダイの大冒険」番宣30秒SPOT

朝のアニメと言ったらここ。絵柄はやや古めだが、引き込まれるシナリオ構成が魅力。

PV解説:ダイの大冒険のPV。正直、特徴はシナリオ構成にあるからPV見てもわからない。なんでPV載せたかって?勘のいいガキは嫌いだよ…

○代表作:ワンピース、ドラゴンボール
☆おすすめ:「ワールドトリガー」。面白い戦闘に話数をきっちり割いて、描いている点が良い。

ヤオヨロズ
  • 2020年に解散済み。公式サイトは更地になっています…
TVアニメ『けものフレンズ』PV 第二弾

石ダテコ―太郎、たつき監督などによって設立された3Dアニメの制作会社。作品数こそ少ないが、てさぐれを始めとした斬新な石ダテコ―太郎作品けものフレンズなどのかわいさと深さを兼ね備えたたつき作品を擁する。3Dオンリーアニメが見たいならディズニーかここ(笑)

PV解説:けものフレンズのPV。3Dのキャラクターをアニメ塗りすることで違和感なくアニメに溶け込ませている。静止画だと3Dモデルであることがわからないほどのクオリティ。

○代表作:けものフレンズ(1期、2期は別会社)、てさぐれ!部活もの
☆おすすめ:「てさぐれ!部活もの」。早すぎたV-Tuber。声の先録りというとんでもない手法を取っている。どんちき♪└(^ω^ )┐♫┌( ^ω^)┘どんちき♪

○→制作会社自体よりも原作や監督、納期の影響が大きそうなところ

○ CloverWorks

約束のネバーランド2期ですべての信頼を失った会社(※個人の感想です)。基本的にどのアニメも高クオリティでまとまっている会社だと思っていたのに…

代表作:約束のネバーランド(1,2期両方ともここ)、ホリミヤ、SPYxFAMILY(共同制作)
おすすめ:「約束のネバーランド」。1期は雰囲気、音楽、演出すべてが噛み合った良作。2期?そんなのなかったんだ。

Lerche(スタジオ雲雀)

いい作品と悪い作品の差が大きすぎる会社。いい作品はとことんこだわりぬかれて作られている一方、シナリオがわかりにくい作品もある。彼方のアストラ、あそびあそばせハクメイとミコチの3作品はおすすめしたい。

○代表作:暗殺教室がっこうぐらし!
☆おすすめ:「ハクメイとミコチ」。大人向けの落ち着いた日常系アニメ。各所の演出にこだわりを感じる。

トムス・エンタテインメント

名探偵コナンを作っているところ。シナリオのテンポ感がいい作品も悪い作品もあり、正直原作次第。ただ一部の作品で終わりを無理やり詰め込む傾向あり。

○代表作:名探偵コナン、Dr. STONE
☆おすすめ:「甘々と稲妻」。子供の反応がリアルなご飯アニメ。

○ J.C. STAFF

絵はきれいだが、テンポ感とシナリオの安定感がない。名作もあれば駄作もある。

○代表作:とらドラ!、とあるシリーズ
☆おすすめ:「さくら荘のペットな彼女」。才能に悩む青春ラブコメ

スタジオディーン

やや絵が古め。シナリオに関しては原作次第といったところ。実は今でこそType-moon=Ufotableだがその前はここが担当していた。

○代表作:ひぐらしのなく頃に(解まで)、この素晴らしい世界に祝福を!
☆おすすめ:「ひぐらしのなく頃に」。最初は意味が分からないが、少しずつ分かっていく構成が病みつきになる。

feel.

正直3作品しか見ていないので何とも言えないが振れ幅は大きい。恋愛・日常系が多い。

○代表作:やはり俺の青春ラブコメはまちがっている。(続、完)
☆おすすめ:「やはり俺の青春ラブコメはまちがっている。」。珍しいシリアス調のラブコメfeel.が担当した2期からその雰囲気が増してさらに良くなった。※リンクはfeel.が作った2期に飛ぶようになっていますが、見るなら1期から見てください。

良くも悪くも普通のアニメを量産しているイメージの会社。最近は異世界ものを多く作っている。

○代表作:のんのんびより乙女ゲームの破滅フラグ(略
☆おすすめ:「Fate/kaleid liner プリズマ☆イリヤ」。だんだんシリアスになるFateシリーズの魔法少女もの。イリヤルートが無くて嘆いた人におすすめ。

評価について

評価は原作ストーリーの良さよりも、原作をいかにアニメとして引き立てているかに重点を置いているため、ストーリー構成(原作ストーリーをいかに約13話に落とし込んでいるか)や画風を中心に評価しています。マークごとに3段階で評価しましたが、評価の高い会社ほどクオリティが安定していると理解していただきたいです。

あとがき

今回はアニメ制作会社17社の特徴を紹介しました。いかがでしたか?一応ランク付けはしていますが、参考程度にしてください…

Fate/stay night UBWはたまたま見たとき、その背景に心奪われた記憶があります(後に背景しか載っていない美術集を買うほど)。鬼滅の刃が流行ったときもufotableならそりゃ流行るわと思っていました。そのぐらい制作会社がアニメに与える影響は大きいと思っています。

アニメそのものだけでなく、作っている制作会社様にも目を向けることでよりアニメを楽しめるかもしれません。

TVアニメ「Fate/stay night [Unlimited Blade Works] 」の背景画

圧巻の夜景(ただの背景です)
TVアニメ「Fate/stay night [Unlimited Blade Works]」PV第3弾より引用

記事前半で紹介したシャフト制作の特徴的なアニメ「化物語」をもっと詳しく知りたい方はこの記事もどうぞー


著作権表記
(c)TYPE-MOONufotable・FSNPC
Ⓒ暁佳奈・京都アニメーションヴァイオレット・エヴァーガーデン製作委員会
©2016 三部けいKADOKAWA/アニメ「僕街」製作委員会
漫画『化物語』シャフト制作特別PVはYouTubeより引用。著作権西尾維新大暮維人講談社、シャフトにあります。
©諫山創講談社/「進撃の巨人」製作委員会
©あfろ芳文社/野外活動サークル
©2017 つくしあきひと竹書房メイドインアビス製作委員会
©ONE・村田雄介集英社・ヒーロー協会本部
©三条陸稲田浩司集英社ダイの大冒険製作委員会・テレビ東京 ©SQUARE ENIX CO., LTD.
©けものフレンズプロジェクトA

【感想】「ハクメイとミコチ」多くを語らない癒し系日常アニメ

ハクメイとミコチ

 アニメ『ハクメイとミコチ』を全話見たのでレビュー。どんなアニメなのか?いいところ、悪いところを紹介していきたいと思います。なお、原作は読んでおらず、アニメだけのレビューです。忙しい人はまとめだけ見てね。

TVアニメ「ハクメイとミコチ」PV第2弾

評価

★★★★★5/5

 のんびりとした時間が流れる癒し系日常アニメ。森の中でゆっくりとした時間を過ごす二人を見ていると癒される。多くを語らないアニメで見やすい。
 

アニメ『ハクメイとミコチ』について

どんなアニメ?

緑深き森で暮らしている、小さな二人の女の子。
木の洞に家を造ったり、葉っぱを傘にしたり、昆虫や鳥の背に乗ったり......
身長9センチメートルなら、そんな事も出来るのです。
そーっと覗いてみませんか?
穏やかで愉快で、とびきり愛らしいその生活を。
 

基本情報

タイトル:ハクメイとミコチ
ジャンル:日常系(ファンタジー
製作:Lerche
放送期間:2018年冬アニメ
話数:全12回
公式サイト:TVアニメ「ハクメイとミコチ」公式サイト

記事執筆当時Amazon Prime Videoで全話見られました。

 

全話見た感想

ジャンルは癒し系の日常アニメ

 ジャンルは日常系。体長9cmの小人であるハクメイとミコチの日常を描いた話。ギャグ、シリアス、バトル要素はほとんどない癒し系のアニメ。1放送2話構成で、各話完結型たまに1放送分続く話のときもあるが、放送をまたぐことはないので見やすい。疲れたときに見ると疲れが和らぎます(※個人の感想です)

ハクメイがピーナッツを取り出す

小人だとピーナッツもこんな大きさに!

 

小人であるハクメイとミコチの日常を描いた話

 木の洞に住むハクメイとミコチは身長9cmの小人!2人はだれかと出会ったり、どこかに行ってみたり、仕事をしたり… 毎日は平和…でもなくて時にはヒヤッとする場面も。

 森の中で暮らす二人は毎回の話でいろんなことをして平凡な毎日をちょっと楽しいものにしています。これを見ていると「たまにはこんなことやってみようかな?」と挑戦してみたくなりました。

ハクメイとミコチが音ランプについてセンに教わる

2人はいろんなことに挑戦します

 

 

多くを語らないアニメ

 多くを語らないのがこの作品の特徴。例えば、ハクメイの性別は6話まで分かりません(あらすじには書いてありましたが…)。セリフとセリフの間から感じとれるささいな心の変化が日本人的でいいと思いました。また、お酒の話なんかが出てくるのでどちらかというと子供よりも大人が楽しめる作品という印象でした。

 その他にも日常系によくある各話完結型のアニメにもかかわらず、起こったことがリセットされる(例えばドラえもんサザエさんちびまる子ちゃんみたいに)のではなく、以前の話に起こったことがその後の話に反映されていることは珍しく感じました。起こったことがちゃんと反映されているのは現実的で話に入り込みやすくなるのでいいですね!

ハクメイとミコチが会話するシーン

多くを語らない2人の会話

 

OP・ED

 オープニングは実写?を加工した映像とゆったりした音楽が流れます。キャラクターは最後にチョロッと出てくるだけ。ここまでキャラクターを強調しないオープニングはかなり珍しいですね。エンディングは弾むような曲に合わせて各話の小話が紹介される背景も話に合わせて毎回変わっており、芸が細かい… エンディングが変わるアニメは良作。

 

まとめ

 体長9cmの小人であるハクメイとミコチの日常を描いた話。森で暮らす二人の日常に癒されること間違いなし!多くを語らず、ささいな心の変化を描くこの作品は大人の方に見てほしい。エンディングでは毎回小話が紹介されるので最後まで楽しめます。アニメ初心者にまずオススメしたい日常系アニメの名作。
 
 
著作権表記
 本記事の画像はすべてTVアニメ「ハクメイとミコチ」PV第2弾より引用したものです。©樫木祐人KADOKAWA刊/ハクメイとミコチ製作委員会

【感想】「化物語」前衛的な映像演出が目を引く日常系アニメ

化物語

 アニメ『化物語』を全話見たのでレビュー。どんなアニメなのか?いいところ、悪いところを紹介していきたいと思います。なお、原作は読んでおらず、アニメだけのレビューです。忙しい人はまとめだけ見てね。

 PVが見たい方はスペシャル | 化物語 - 西尾維新アニメプロジェクトに飛んでください。


評価

★★★★☆4/5

  本編がやや重い日常系アニメ。前衛的な映像演出が古さを感じさせない。その演出から万人にはおすすめできないが、かなり気合の入った素晴らしい作品。
 

アニメ『化物語』について

どんなアニメ?

同級生である戦場ヶ原ひたぎの抱える秘密を知った阿良々木暦。そして問題解決のために協力を申し出る暦。実は暦もひたぎ同様、人に言えない秘密を隠していたのだった…。
それをきっかけに暦は、怪異に出遭った少女たちを助けるために次々と奔走することになる…。
 

基本情報

タイトル:化物語
ジャンル:日常系(怪異、恋愛)
製作:シャフト
放送期間:2009年秋アニメ
話数:全15話(13~15話はインターネット配信)
公式サイト:化物語 - 西尾維新アニメプロジェクト

化物語は<物語>シリーズの第一作目。<物語>シリーズが気になる方はこの作品から見ればヨシ!

記事執筆当時Amazonプライム・ビデオで全話見られました。

 

全話見た感想

主人公が女の子に憑いた怪異をどうにかしようと奔走する話

 物語は主人公の阿良々木暦は学校で階段を踏み外して落ちた戦場ヶ原ひたぎを助けたところから始まる。その際に暦はひたぎの秘密を知ってしまう。罵りを受けながらも暦はひたぎの問題を解決しようと協力を申し出る。そんな暦にも秘密があって…

 主人公の暦が女の子に憑いた怪異をどうにかしようと奔走する話です。その途中で恋愛したり、戦ったり、ただ単に会話したり。数話ごとに関わる怪異が変わり、話の区切りになっています

化物語で階段から落ちたひたぎを暦が救うシーン

主人公が階段から落ちた少女を救うところから始まる

 

話の重さの落差が激しい日常系

 ジャンルは癖の強い日常系。話が進むにつれて恋愛要素が強くなっていきます。あと、少々グロ注意。内容としてはただの雑談が7割、怪異がらみの本編が3割の構成。雑談シーンが多いものの伏線はしっかり張られておりテーマごとに非常にまとまった話になっています。

 雑談は軽く見られますが、本編になると女の子の過去に衝撃的なものが多く、話が重くなります。落差が急でジェットコースターに乗っている気分。でも重い部分はあまり尾を引かないのでスッキリ見られます。

最初の2話は世界観を見せるためなのか雑談が少なく、重い印象ですが、3話目からは雑談中の笑い要素が強くなり雰囲気が軽くなりました。2話まで見てあきらめるのではなく、せめて5話までは見てほしい

化物語の戦場ヶ原ひたぎ

一番目に出てくるヒロインの戦場ヶ原ひたぎ

 

 

前衛的な映像演出が特徴

 映像演出が前衛的な作品。具体的にはカット編集を多用した感じだったり、文字だけの画面になったり、実写が混じったり。この演出がただの雑談を印象深いものにしたり、本編の話へより引き込んだりしています。ただ、演出に気を取られすぎると内容が頭に入ってこなくなるので注意。あと、画面の切り替わりが激しい箇所があるので見るときは部屋を明るくしてテレビから離れて見てください笑。

化物語の映像演出

こんな感じの演出がアニメのところどころに入ります

 

古さがあまり気にならないアニメ

 2009年ともう10年以上前に作られた作品なので解像度は低く、本編にガラケーが出て来たりします。ただ、古さは前衛的な映像演出であまり気になることはなく、他のアニメにはない特徴的な作品なので雰囲気が合えば今でも十分に見る価値はあると思います。

 

テーマごとに変わるOP・ED

 OPはテーマごとに変わります。個人的にOPが話数によって変わるアニメは名作。特徴的なのがOPの一部が変わるのではなく、OPのアニメーション・曲すべてが変わること。しかもテーマごとに変わるので全5曲のOPがある。どれだけ労力割いてるんだ製作会社よ…しかもEDのアニメーションもテーマによってちょっと変わってる。もう今じゃこんなにOP・EDに労力を割くアニメはないんじゃないだろうか…

 

まとめ

 雑談と本編で話の重さにかなり差がある日常系アニメ。さらに前衛的な映像演出が重なり、かなり癖の強いアニメになっている。そのおかげで10年以上経った今でも古さを感じずに見られる。OP・EDを中心としてアニメ全体が丁寧に作られており、驚かされた。雰囲気が重かったり、ややグロかったりするので万人にはおすすめできないが素晴らしい作品であることには間違いない。正直この記事だけでは魅力を伝えきれないので是非見てほしい!
 
ゆるい日常系アニメなら「亜人ちゃんは語りたい」もおすすめです!
下の記事で紹介しているのでよかったらどうぞー

 
著作権表記
 本記事の画像はすべて化物語PV vol.1とvol.02より引用したものです。また、引用した画像の著作権は©西尾維新講談社アニプレックス・シャフトにあります。

【感想】「ダーウィンズゲーム」アプリから始まる異能バトルアニメ

評価

★★★☆☆3/5

 ストーリーの内容はいいのにそれ以外の部分でいろいろやらかしているアニメ。原作が読みたくなる。連動企画に気合を入れすぎたか?
 

アニメ『ダーウィンズゲーム』について

どんなアニメ?

平凡な高校生である須藤 要のもとに見知らぬアプリ「ダーウィンズゲーム」の招待メールが届く。アプリを起動させてしまったカナメは、プレイヤー同士が異能(シギル)を駆使して戦うゲームに巻き込まれてしまう。わけもわからぬまま、襲い来る強力なプレイヤーとのバトルを切り抜け、カナメは生き残ることが出来るのか!?
 

基本情報

タイトル:ダーウィンズゲーム
ジャンル:バトル系(異能)
製作:Nexus
放送期間:2020年冬アニメ
話数:全11話(総集編が第4.5話にあり)
公式サイト:TVアニメ「ダーウィンズゲーム」公式サイト

記事執筆当時Amazonプライム・ビデオで最新話まで見られました。

 

全話見た感想

ジャンルは異能バトル系

 ジャンルは異能バトル系。シギルという超能力を駆使しながら主人公たちがデスゲームを生き残る話。主人公は補正によりまあまあ強いものの俺TUEEE系ではありません。王道少年漫画系の展開です。恋愛要素はややあるが薄い。

アニメ ダーウィンズゲームの須藤 要

主人公で身体能力抜群の須藤 要(スドウ カナメ)

 

超能力を駆使しながらデスゲームを生き残る話

  ある日突然ダーウィンズゲームというゲームアプリの招待が来て、うっかり起動したら実は命をかけたデスゲームだったという話。そのデスゲームに参加した人はシギルと呼ばれる超能力を一つ得る。このシギルを駆使して他のアプリ参加者と殺し合いをする。
この殺し合いで得られるものはポイント。このポイントでアイテム(銃や手りゅう弾などの武器)を得たり、破格の額に換金できたりする。

 設定自体は某加速世界の話に似ていますが、アプリから始まったり、武器ガチャがあったりする点でなじみやすい話になっています。あんまりゴタゴタしていない設定は見る側としても入りやすいのでいいですね!

ダーウィンズゲームのアプリ

ダーウィンズゲームはよくあるアプリゲームのように見えるが…

 話の内容は王道バトル系だなという感じ。主人公はデスゲームを持ち前の身体能力や機転、仲間の協力でなんとか生き延びていきます。自分より格上と命を戦う姿は見ているこちらもドキドキワクワクしますね。

でも、中途半端に顔を出してくる恋愛要素は正直なくてもいい。恋愛するならちゃんとしてほしい。

アニメ ダーウィンズゲームのシュカ

主人公が大好きなヒロインのシュカ

 

 

少し不安定なアニメ制作陣

 話の内容はすごく面白く、戦闘シーンも見ごたえありなのですが、それ以外のアニメ自体の部分については不満点が二つあります。

話の展開スピードが速くなったり、遅くなったり

 一つ目は話の展開スピードがぐちゃぐちゃなところです。このアニメは第1話が1時間スペシャルでした。見てもらえればわかりますが、この第1話が物凄い速さで展開していきます。どのぐらいの速さかというとこの第1話で漫画1.5冊分です。参考までに原作をほぼ忠実に再現したアニメFate/kaleid liner プリズマ☆イリヤ10話で漫画2冊分でした。爆速ですね…('Д')

2話以降は通常の展開ペースにもどりましたが、何しろ第1話のペースが速かったせいでかなり遅く感じますてーきゅう見た後にゆっるい日常アニメ見てる感じ。もうちょい早くてもいいのでは?

 あと、ところどころ説明を端折っているように感じました。大切そうな武器ガチャシーンが一瞬で終わったり、いつの間にかクランができていたり、最後のエイス戦もあっさりしていたり…原作を読んでいない身としては少し不親切かな?と思いました。

前半にもかかわらず入った総集編

 二つ目は4話と5話の間に総集編が入ったことです。いくら何でも万策尽きるの早くありませんか…?ダーウィンズコードの番号的に想定外の総集編だったことは明らかだし…大きな作画崩壊は起こさないで最終話を迎えられてよかった。そういう意味でも見てる方はワクワクドキドキできましたね('Д')

作画崩壊といえば第5話の15分(CMなし)付近でホテルから出ていくカナメたちがエレベーターに乗り込むシーン。あれどう見てもエレベーターの扉とカナメの位置関係がおかしくてトリックアートみたいに見えます(笑) 面白いので気になった方は見返してみてください。

 

気合の入ったアニメ連動企画

 そんなアニメの内容に対して、連動企画は非常に充実していました。特に「シギル診断」と「Darwin's:Code」は視聴者が楽しく参加できていい企画でしたね。

 まず、「シギル診断」は名前を入力すると自分の異能(シギル)がわかるというもの。この内容が本当に異能なのか?という微妙なラインをついてきて面白い!私がやったときは「階段三段飛ばし」でした。いや、すごいけど…みなさんもぜひやってみてください。

darwins-game.com

 

 二つ目の「Darwin's:Code」は色々なところに表示されるダーウィンズコードをサイトに入力してポイントを集めるという企画。ポイントを集めると壁紙がもらえたり、グッズ抽選の応募ができたりします。驚くのはそのコードの数。なんと140以上もあります!集めがいがありますね。

しかもそのほとんどが無料で入手可能で、コードの表示場所もコード情報のところに載っている親切設計!合計ポイントランキングも表示されるのでついつい集めたくなります。抽選当たるといいな…

darwins-game.com

 

OP・EDはアニソン感の強い曲

 OP・EDともにザ・アニソンみたいな曲です。OPはASCAさんの「CHAIN」という曲です。テンポが速くてかっこいい女性歌手の歌はバトル系アニメにはピッタリじゃないでしょうか?EDは綾野ましろさんの「Alive」という曲です。OPとは違って少ししっとりしている曲です。このデスゲームを生き抜いていく強さみたいなのを感じ取れますね。

アニメ ダーウィンズゲームのオープニング曲

「CHAIN」はPVでも流れてる疾走感のある曲

 

まとめ

 ストーリーの内容は王道バトル物ですごく面白いのに展開スピードがぐちゃぐちゃだったり、前半なのに総集編が入ったりアニメ化でいろいろやらかしている印象。連動企画が充実していたのでそちらにリソースを割きすぎたのか?ストーリーがいいので原作漫画を読みたくなりました。
 
ちょっと古いけど今も色あせないこのアニメもどうでしょう?

 

著作権表記
 本記事の画像はすべてTVアニメ「ダーウィンズゲーム」本PVより引用したものです。また、引用した画像の著作権は©FLIPFLOPs(秋田書店)/ダーウィンズゲーム製作委員会にあります。